【ビジネスパーソン向け】実践者に聞く!越境学習のリアルな体験と気づきとは?

実践者に聞く!越境学習のリアルな体験と気づきとは?

実践者に聞く!越境学習のリアルな体験と気づきとは?

■ 「知識」よりも「揺さぶり」が学びになる

越境学習は、「異なる環境に身を置くことで、自分の当たり前が揺さぶられ、気づきを得る」学びです。

今回は、実際に越境学習に取り組んだ3名のビジネスパーソンのリアルな体験談をご紹介します。彼らは何を感じ、何を持ち帰ったのでしょうか?

■ ケース1:NPOでのプロジェクト支援から「問いの力」を実感(製造業・30代・Yさん)

製造業で管理職を務めるYさんは、3か月間、地域NPOのプロジェクトマネージャーとして活動しました。

「最初は“支援する側”のつもりだったのですが、実際には“教わること”の連続でした。NPOの方々は、常に『本当にそれが必要か?』という問いを立てていて、曖昧な判断が許されない現場に身を置くことで、決断の基準が変わりました。」

Yさんはこの経験を通じて、「問い直す力」「意思決定の感度」を持ち帰り、社内のミーティングスタイルにも変化が起きたそうです。

■ ケース2:ベンチャー出向で“失敗する勇気”を得た(大手金融・40代・Kさん)

Kさんは大手金融機関からスタートアップ企業に半年間レンタル移籍し、経営企画を担当しました。

「はじめは“スピードとカオス”に戸惑うばかり。でも、どんなに準備しても正解がないという状況に慣れる中で、“まず動く”という習慣が身につきました。社内に戻ってからも、完璧を求めすぎない行動力が評価されています。」

安定志向だったKさんが“変化に適応する感覚”を得られたことは、組織への大きな還元につながっています。

■ ケース3:副業から「キャリアの軸」を再発見(IT企業・20代・Mさん)

若手のMさんは副業で教育系スタートアップに参画。小規模なチームで商品開発に関わりました。

「本業とはまったく異なる分野で、最初は何もできない自分にショックを受けました。でも、現場で“自分の強みって何だろう?”と考えるようになり、やがて“聞く力”と“巻き込む力”が役立っていることに気づいたんです。」

Mさんは越境経験をきっかけに、自分のキャリアに「教育」と「組織づくり」という新たな軸を見出しました。

■ 越境の「効果」は、帰ってきてから現れる

実践者に共通していたのは、「越境先での学びは、時間をかけて自分の中で意味づけられる」ということでした。
戸惑い、葛藤、気づき──これらのプロセスを通じて、自分や組織の中に少しずつ“変化”が芽生えていきます。

■ まとめ:一歩外に出ることで、内側が変わる

越境学習は、単なる“スキルアップ”ではありません。自分のあり方を問い直し、周囲との関わり方を再定義する機会です。

「越境先で学んだこと」よりも、「戻ってきたときに何が変わったか」が、最大の価値になるのです。

次回は、企業がどのように越境プログラムを制度設計しているかを取り上げます。

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